舞鶴在宅介護者の会便り
No. 32
コ ス モ ス
発行2006/8

◆残暑お見舞い申しあげます    会長 由里 義雄

  皆様、如何お過ごしでしょうか。日頃は介護者の会のため、種々ご盡力を賜っており有難く厚くお礼申しあげます。  今年の夏は暑さが格別厳しいように思われました。梅雨期は連日、湿気は高く 30 度を超えるという、これまであまり経験したことのないように思われます。やはり地球の温暖化のせいでしょうか…  日中は厳しい残暑がまだ続いております。どうか皆様くれぐれも健康に留意し過ごして頂きますようよろしくお願いいたします。


◆ご挨拶    副会長 新保 和子

 今年は梅雨明けが遅く長雨続きで異常気象と言われていますが、会員の皆様、在宅で介護されておられる皆様お疲れはでていませんか?連日の猛暑、汗かきの私は大変体に堪え、暑い夏は、はじまったばかりですが早く涼しくなってと叫びたいくらいです。どうぞ体調には充分気を付けて頂きスタミナをつけ、お互いに暑い夏をのりきっていきましょう。
 今年度は介護者の支援を重点にと事業計画しておりますが、在宅介護者の会員が現役、経験者に分かれどのような活動ができるのか色々思う日々でした。 しかしこの数ヶ月行事をやっていく中で、少人数の参加でも「面白かった。楽しかった。」と言って喜んでもらえたら良いのではと思うようになりました。参加者の中で久しぶりに顔を会わす方が必ずあります。そこで色々お話もできます。在宅で介護されている方、要介護者が入院されておられる方もあり、気の休まる時がなく、行事を早くお知らせしてもなかなか参加は難しいと思います。会員の皆様に今後どのような支援、関わりができるかわかりませんが役員の皆様と協力していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。


◆報告 聖心女子大大学院生 神前裕子氏の研究論文

  『高齢者の在宅介護の介護者にとっての満足感の高い介護はどの様なものか』

 在宅介護者の研究がいろいろとされてきたが、介護負担感や抑うつ感、不安感などの心理の否定的な側面の研究が大部分を占め、肯定的な側面については何もわかっていないのが現状です。介護を通して成長したり、充実した生活を送っている肯定的な側面があるのではないかと考え、在宅介護者の「介護満足感」に注目し、その内容とそれに関わる条件(要因)を明らかにするべく2つの目的のもと調査した。 この研究での「介護満足感」について、“介護に負担や疲れを感じていても、介護や介護に関わる事柄に対して楽しさや、喜び、感謝などの肯定的な感情を感じる、或いは介護から得るものがあると言う認識がもたらす、介護に対する満足状態”と定義した。

第一の目的 は、介護者にとっての「介護満足感」がどの様なものであり、そのために何が必要なのか…
研究1:アンケート調査にて実施。 介護満足感には“被介護者に対する介護への満足感”、“自己成長についての満足感”、“人間関係についての満足感”3つの内容が含まれている。 / 介護満足感が高いほうが、抑うつ感および介護負担感が低い。 /介護満足感に関わる条件(1、2、3)が介護満足感の高さに関連している。

1:介護期間が長いこと
2:被介護者の日常生活動作(移動、食事、入浴、排泄、記憶)に介助の必要性が高いこと
3:介護者の健康状態が良いこと

第二の目的 は、介護者の「介護満足感」をもって介護するためには、何が必要なのかまた対人関係にも注目…
研究2インタビュー調査にて実施 、発話から見た「介護満足感」具体的内容

 介護者の心理のポジティブな変化
   優しくなった
   人を思いやるようになった
   視野が広がった
   忍耐強くなった

 被介護者を介護することに関するポジティブな思い
   被介護者とともに過ごすことについての幸せ
   被介護者との関係のポジティブな変化
   被介護者への恩返し

  介護者にとって介護の助けになるもの
   家族のサポート
   周囲のサポート
   介護サービス
   気分転換
   知識を持つこと
   介護開始の早い段階で情報を得ること   

介護者にとっての対人関係と介護満足感との関連(重要な他者は?理由は?)
   介護満足感が高い介護者の多くは“被介護者”がもっとも重要な他者として選ばれた
   介護満足感が高い介護者の多くは“被介護者”を 情緒的、存在感、過去に世話になったからという理由
   介護満足感が高い介護者は選んだ他者から情緒的なサポートを多く受けている

 以上から考えると、介護満足感の高い介護には、被介護者との関係と情緒的なサポート(心を支えるようなサポート)が重要と思われるが、大切なことは被介護者との関係というのは過去からの積み重ねであるということ。結果から示唆されることは、介護者の方々の心を支えるようなサポートが非常に重要であると思った。以 上

 神前さんはH 15 年から研究を始められ、調査を16年に東京、 17 年に舞鶴と聞き取り調査を実施され、私達の在宅介護者の会も皆様の理解のもと協力させて戴きました。この研究論文は調査のすべてを分析されたわけでなく、現段階( 18 年 3 月)でまとめられたものです、さらに深い分析をされて論文は 8 月頃完成される予定です。 神前さんの論文を私、森川が勝手に紙面の都合あり要約しております。原文と内容の相 違があればお許しください。原文をご希望の方は事務局まで連絡を下さい。


《 5 月30日(火)のミニ集会 勉強会》において上記論文に関して検討会を致しました。

出席者:現役介護者6名、介護経験者 10 名、会員外 1 名 計 17 名の多数の参加があり、それぞれのお話を紹介いたします。

 結果を出すためのアンケートが多いが、このアンケートは奥が深い。在宅介護者は落ち込んだり、辛かったり、悔しかったり、判って欲しいことを一杯持っています。それらを充分理解しての設問、私はこのアンケートによって癒される部分が多くありました。

  私は 2 年ほどの短い介護期間でした。介護中は一生懸命で自分を振り返るゆとりもなくあっという間に終ってしまいました。介護の大変さは実感しましたが、近くにいる姉と夫の支援があり辛いと感じることなく終りました、終ってから、論文を読ませていただいてああなるほどと、がってんのいくことばかりです。

  寝たきりの夫を自分の力で治して上げたいという一心で(治らないのは判っているが‥)介護している。介護しているうちに「おおらかな気持になり優しくなった」。在宅で母も見なければならず、肺炎で入院した夫を完治していないまま退院させたが、充分な訪問看護サービスを取り入れ上手く行っている。まるで自分の親のように夫に話しかけてくださる看護師さんとはとても良い関係で信頼し合っている。娘と二人で二人を看ているが相談が出来、助け合える。毎日を明るく満足な介護をしている。満足出来ないことばかりをあげつらうのではなく、一寸した喜びを感じ取ることが必要と思います。

  妻の介護をするほどに状態が悪くなる。自分はヘルパー 2 級の勉強をして分かった、一生懸命していた自分の介護は手の掛けすぎで、まるで反対のことをしていたのだ。それからの自分は努めて外に出て家を空け、本人に時間は掛かっても日常動作をさせるようにした。おかげで 1 年半で良くなった。寝たきりだったのが去年は要介護?、今年は?となった。自分は待つと言うことが出来て、イライラしなくなり辛抱強くなった。

  認知症と難聴で話が通じない母を週 3 回のグループデイに世話になっている。はじめ他のデイサービスを利用していたがトラブル続き。今の施設の人は親切で「お客さんはお得意様である」と言う気持で接していると言う。本人は利用日を喜び、また私達夫婦も施設の職員と良い関係で明るく過ごしています。母には色々世話になったと恩返しの気持があります。

 自分は嫁いでから介護をするのは姑で 3 人目、努力はしているが経験と夫の協力で今は困ることなく介護をしています。姑とは言いたいことを言い合ってストレスを溜めない、介護は自分の仕事としてリズムを作り、気晴らしに花や野菜つくる畑の作業が私の楽しみ。介護サービスは訪問入浴だけ、ヘルパーを利用するより、気を遣わず済む夫と二人での介護が良い、お陰で話題も多く夫婦円満です。

  実母は自分が 6 歳の時に亡くなっているので姑という感じはなかった。大切な姑には野菜果物が高くても買って潰したり、刻んだり一生懸命食事を作った。私には介護に悩んだ時、何時も話し合える介護者の会の仲間がいた。姑を通して人の出会いが増え感謝している。完璧ではないでしょうが自分のやってきた介護には満足している。

  介護満足感に関する条件???がありますが、私の健康状態は最悪で床を這って介護する日々でした。夫の退院前には看護師さんに吸引、経管栄養など 1 週間ついて習い身につけ、健康を害していても自分がせねばならず、 3 本のズボンが膝に穴が開きました。終末期には家で看取りたいと言う最期の思いも叶わず、何一つ満足感が得られなかった。アンケート結果をみてショックだった。満足して介護をしておられる方があると知って‥。若い大学院生がこのような論文を書かれたことは素晴らしい心意気だなあと感心しています。

 貴女には世話にならんと言っていた姑を、我が家に姉妹が、或る日突然連れてきた。夫は「お前は母が気に入って嫁に来たのだから、自分が介護せよ」と協力はゼロ。長く別居していた姑との関係は難しかった。 6,7 年はそれでも介護は楽だったが、全盲、アルツハイマー、歩行困難となり施設に入所して貰った。今年天に召されました。私は夫に腹立ったとき、おしゃべりしたい時には、姑の遺影によく話しかける。姑が恋しいのでしょう。 舅 93 歳、姑 96 歳の二人を看ていましたが、舅が入院、葬儀となった時、姑をショートに預けたところ認知症が進んだ。入院もしたが迷惑を掛け看護師からは世話出来ないと言われる始末、私はノイローゼになったがその内退院させた。優しい夫が介護に手を貸してくれるが、夫はストレスで血圧が上がり、負担が大きいのでケアマネに相談。神経内科医を紹介され受診。先生はじっくりと私の話しを聞いてくださり、このままでは二人とも倒れてしまうと、姑の入所を勧められ申し込みをし、直ぐ叶いました。入所から 1 年経ちましたが今、姑は何をしているのだろうかと毎日頭から離れません。


◆舞鶴認知症市民公開講座に参加して    由里 義雄

7 月 1 日、中総合会館において、医師会、呆け老人を抱える会、

  舞鶴在宅介護者の会、エーザイ(株)等の共催にて開催さる }私達、高齢になった場合、一般的な老人呆けは止むを得ないとして、認知症については誰もなりたくない、然しその前兆が容易にわからないところに、治療の困難さがあると云われています。認知症は一つの病気と云われておりますので、より早く適切な対処をすること肝心のようです。 高齢者は腰痛や高血圧、糖尿病等により通院し薬の服用をされている人は案外多いようですが、そして、多少呆けの症状があろうと、夫々の主治医は、認知症についての対応等は一切ないのが普通ではないでしょうか。
 又、家族も認知症らしい兆しがあるのではと感じても、まあまあ年寄りのボケぐらいで‥‥と放っておくのが通常ではないかと思います。 認知症は、前兆のある段階(初期)で薬剤の使用、適切な脳活性訓練により、くい止めることができるということについて、神経内科の黒田先生の話がありましたが、私は大切なことと考えております。 家族のための認知症を疑うテェックリスト 使い方:本人の現在の日常生活と 1 年前の状態を比べてください。 総合得点が 24 点以下の場合、認知症の疑いがあります。掛かりつけ医に相談してください。 <チェックリストはページの都合上掲載を致しませんでした。医院/病院/Web等にありますので、興味をお持ちの方はお調べ下さい。>


◆リフレッシュ旅行に行ってきました

リフレッシュ旅行に参加して       M矢 R子

  6 月 30 日 吉本新喜劇なんば花月、楽しみにその日を待ち梅雨の最中、早朝よりバスにて大阪へ。準備、手配等すっかりして頂き、バスの中ではゲームも楽しみました。楽しく笑いのうち、はや劇場へ。何時もテレビを通してのお笑いですが、今日は目の前での生出演、和やかな出しものが進むにつれ大物芸人さんの出場、お腹の底から涙の出るほどおかしく面白く、あっという間の 2 時間余りが過ぎ、心を残しながら終わりました。
 いつも自宅で介護なさっておいでの会員さんには、時の経つのも忘れてホットされた癒しの時だったと思います。家族を持ち、大変な日々の中、決していやいやでなく、家事や美味しい食事作りなどお世話されていることでしょう。やって当たり前の感覚でやる一方通行でないでしょうか…、何も期待してやっているのではないけれど、当たり前が通ってしまっているのではないでしょうか?そんな時、ちょっと心の向きをかえて、お互いにありがとうと、心の持ち様を明るく替えてはいかがでしょうか。「お互いにありがとうを心から!」お笑いを通して感じとりました。

リフレッシュ旅行に参加して       T中 S恵子

 6月30日、少し空模様がどんよりと梅雨空でした。私は始めてのリフレッシュ旅行、心はずませ参加させていただきました。 舞鶴から2時間半「大阪なんば花月」に着きました。久しぶりの大阪です。40年ほど前に住んでいましたので懐かしく、随分変わっておりましたが、感激でした。何かと用意周到に準備をしていただき、ゆっくりと観劇させていただきました。テレビと本物は違いました。心の底から久し振りに笑いました。 病気の方には笑いが一番大切と吉本新喜劇を観劇されている姿をテレビで見たことがあります。笑いは心軽やかに過ごすことが出来る。病は薬ばかりではなく、笑うことにより自身の生きる力を高め、治癒することが出来ると痛感しました。介護当時を振り返りますと…お誘い受けましたがとても参加させていただく気持ちになれませんでした。介護に埋没した日々、自身を見失いストレスをためながらの毎日でした。皆さんのお話をもっと早く聞きながら介護し、自分だけが苦しんでいるのではないということ。自身を見つめ直す必要があったのではと今実感しています。 介護はそれぞれ本当に大変です。しかし少し無理であっても、たまには身も心もリフレッシュして新たに介護に励んでいただきたいと思います。


◆ミニ集い報告

7 月 30 日 海仙楽にて食事会      E後 N子

  今日は車の送迎をお世話になり、親海公園の景色の良い場所での昼食会、美味しい食事を戴き、ゲームやおしゃべりと楽しいひと時を持ちました。 12 人の方たちとお出会い出来ましたが、現役の介護者の方が一度でも参加下さり、おしゃべりで元気を出して頂けます様に近場で、短時間で出やすいこんな機会をたくさん作っていただければ、交流も楽しくなりとても良いことだと思います。 世話役さん、ご苦労さまでした。

豊かな海と人とのふれあいを通して F島 K子

 一度行ってみたかった親海公園「エル・マールまいづる」の見学(プラネタリウムのあるミュージアム)に 7 月 30 日に参加させていただきました。潮風薫る公園では、たくさんの人達が豊かな自然を前に、家族連れで気楽に魚釣り等して楽しんでおられました。 その光景を眺めながら、海仙楽の見晴らしのよい部屋で、新鮮なお魚料理等頂き、皆さん大々満足でした。・・・・又その間、楽しいおしゃべりやジャンケンゲーム等で大いに盛り上がり、笑い、時間を忘れ、私は久々にゆったりとした時間を過ごさせていただきました。 お食事の後は、目の前の大きな船「エル・マールまいづる」の船内を見学して、船上からの心地よい潮風に吹かれ、真夏の暑さも一瞬止まったかのような気がしました。メインの「プラネタリウムミュージアム」を見たかったのですが、私たちは時間の関係上見れませんでしたので心残りでしたが、又、是非ゆっくりと再度訪れたいと思いました。海仙楽の売店で、それぞれ新鮮な野菜、お花、魚等、お土産を手に潮風薫る道々を後に帰路へと・・・・。 後になりましたが、会長様を初め、役員の皆様には大変お世話さまになりまして、本当に有難うございました。


◆私の思い      M上 R子

 介護していた母が他界し、4月15日に1周期を終えました。母は生前、役員さんの訪問が楽しみで、握手したり大変喜んでいたことを思い出します。他人さんで誰も、わざわざ母に声をかけていただくと言うことは先ず無かっただけに、母は本当に嬉しかったのだと思います。そして私自身大きな励ましとなり、毎日を過ごしてこられたのだと思っております。これまで交流会、ミニ集い等殆んど出席することも出来ず、この際退会を決意しておりましたが、今後、会のために少しでも協力できればと思い、また役員さんの強いすすめもあり、留まることにしました。 私は一人、ほそぼそと理髪店を営み生計をたてている状態のため、会の行事等への参加は難しいと思いますが、今後ともよろしくお願い申しあげます。


◆お知らせ

9 月3日(日) 13:30 〜 15:00 於:南公民館
「認知症サポーター養成講座」
 キャラバンメイトの松岡幸代さんが易しくお話しをして下さいます。認知症の方が多くなっています、誰にでも何処でもサポート出来る様に今一度勉強しましょう。会員外のお友達もお誘いください。

10 月 1 日(日)
「ホットストリートin舞鶴」
 今年は西舞鶴マナイ通りです。在宅介護者の会も介護相談、介護グッズの販売等行います。西舞鶴の方はお手伝いをよろしく。私達のコーナーをのぞきにだけでも来てね。くわしくは後ほど

10 月 5 日(木)9:00 ー12:00 於:南公民館
「料理教室」
 今回は新保さんを中心にお弁当を作ります。 在宅で忙しく介護しておられる方に召し上がっていただければと みんなで作ります。多くの方の参加をお待ちしています。


《編集後記》  夏の暑さも、彼岸を過ぎれば幾分和らいでまいりましょうか。 今回のコスモスには、たくさんの投稿を頂き、感謝の気持ちでいっぱいです。 また、介護満足感についての報告は読み応えがありますね。 希望や、介護を通しての気づきなど、アンケートとしてだけでなく、心の指針として今後も機会を見つけて話し合うべき内容のように思います。 そして、やはり互いに支えあう仲間を持つことの大切さを改めて考えさせられました。
  季節の変わり目に夏の疲れが出ませんよう、体調に気をつけてお過ごしください。 秋には、ミニ集いや、ホットストリートでお会いできるのを楽しみにしています。